2019年3月16日土曜日

英語学習における日本語の重要性に気づいたきっかけ(失敗談)

私のように、40代になってから本気の英語学習を始めた日本人にとって、母国語である日本語は英語学習においても重要だと今は考えています。今回(二回目の投稿)は、その考えに至るきっかけとなった失敗談です。

英単語の意味を英語で覚える学習の失敗
 2014年に本気の英語学習を開始しましたが、当時は英語学習における日本語(=母国語)の重要性を認識していませんでした。英単語の意味は英語で覚えてたほうがカッコいいし、英語に接する量も増えるはずなので、その方が学習効果も高いと思っていました。英単語の意味をオンラインの英英辞書で引き、自分が解釈しやすいように修正してEvernoteに書きとめ、暗記する学習に取り組みました。今思えば愚の骨頂ですが、この学習を3年間つづけました。Evernoteの英単語帳は3000語に及びましたが、アクティブボキャブラリは全く増えず、TOEICの点数も落ち、そして2017年に、この学習法は英語の能力向上という観点では役に立たないことを悟りました。
 例えば、”get”という動詞ですが、Longmanオンライン辞書(現在も愛用)で意味を引くと、見出しの意味が37個あり、そのうえ句動詞(get back、get by等)37個が掲載されています。あまりにも"get"の意味の数が多かったので、目的語の種別(人、モノ、それ以外)に分けてノートを作成しました。以下は、その一例 "get" + 人(目的語)のノート(2017年作成)です。

図:get + 人(目的語)のノート

いま見返しても、上のノートは、美しく、思わずこの編集&学習を再開したい誘惑にかられますが、以下の欠点があるため、再開を踏みとどまっています。

英語で定義した英単語帳の欠点
  • 単語帳の編集に時間がかかる:
    単語の定義文(英語)を自分が記憶可能なものにするためには、複数のオンライン辞書を参照しながら、定義文の記述を吟味する必要がありました。"get"のような意味の多い語の編集は、1語で丸一日かかりました。
  • 調べる英単語が雪だるま式に増える:
    英単語の意味を英英辞書で引くと定義文の中に知らない英単語が出てきました。そして、その英単語を英英辞書で引くと、またその定義文の中に知らない英単語が出てきした。そして調べる英単語が雪だるま式に増えていきました。
  • 記憶メカニズムに反している:
    人が記憶する情報の構造は、多分、シナプスと同様のネットワーク構造を持つのが望ましいと私は考えます。これに対して上記の"get"のノートは、37個のエントリを持つリスト形式で、人が記憶する構造としては望ましくありません。
  • 単語の意味を覚えてただけでは作文できない:
    上記の理由から英単語の意味を英語で覚えるだけでも苦労しました。そのため、英単語単体の意味を覚えるのに終始してしまい、英作文する上で必要なコロケーション(動詞と名詞、動詞と前置詞等の組み合わせ)の学習に行きつきませんでした。
失敗から得た教訓
このような失敗から、少なくとも私には
 ① 英語を英語のみで学習するのは非効率
 ② 英単語の意味だけ覚えても英語の実力は上がらない
という教訓を得ました。

失敗したけど良かったこと
 今回紹介した英単語の意味を英語で覚える学習は、私の英語力向上に直接結びつかなかったわけですが、少なからず気づきもありました。一番の気づきは、get, take, have, make等を使った平易な英語表現の豊富さです。例えば、上図ーget +人(目的語)ーのNo.4では、"persuade someone to do something" (人を説得して何かをさせる)が、より平易な表現"get someone to do something" で、言い換えられることが分かります。このような気づきがあることは、トライアンドエラーを繰り返すDIYの醍醐味ですね。

それではまた!

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