本題に入る前に
本学習手法ですが、3月23日の記事「私の英語学習の基本戦略」で挙げた戦略の一つ「テストファースト」を使ってなんとなく「テストファーストな英語学習」と呼んでいましたが、以下の通り命名します。
名称:テスト駆動英語学習(Test-driven English Learning:TDEL)
(注1) 「テストファースト」がもともとテスト駆動開発(Test-driven Development:TDD)から拝借したコンセプトということもあり、学習手法の名称に「テスト駆動:Test-driven」を入れた。
(注2) この学習手法は英語に限らず適用できるが、当面は英語学習にしか使わないので「英語:English」を入れた。
情報ソースとバリエーション名称:テスト駆動英語学習(Test-driven English Learning:TDEL)
(注1) 「テストファースト」がもともとテスト駆動開発(Test-driven Development:TDD)から拝借したコンセプトということもあり、学習手法の名称に「テスト駆動:Test-driven」を入れた。
(注2) この学習手法は英語に限らず適用できるが、当面は英語学習にしか使わないので「英語:English」を入れた。
TDELの概要を、情報ソースの視点で表したのが図1です。問題集の情報ソースは、教科書、オンライン辞書、ブログ記事、オンラインビデオ、マイノート(自作の例文)の計5種類あります。ここで重要なポイントは、情報ソースの豊富なバリエーションです。
図1:テスト駆動英語学習(TDEL)の概要
問題集の特性(文の長さ、語彙の広がり)
TDELの問題集の特性を図2に示します(あくまでイメージ図)。グラフでは問題集の特性を文の長さ(縦軸)、語彙の広がり(横軸)と定義して、TDELと2つの教科書「金フレ」「瞬間英作文」を比較しています。
注1) 金フレ:TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ(TEX加藤氏 著)
注2) 瞬間英作文:どんどん話すための瞬間英作文(森沢洋介氏 著)
注3) グラフ上の面積は、掲載単語数に比例していません。注4) 本グラフは、定量的なデータ分析の結果をプロットしたものではなく、筆者の目視チェックの結果と推測に基づいた、イメージ図。
上で述べた情報ソースの豊富なバリエーションから、TDELの問題集はターゲットが絞られている2つの教科書よりも広い領域を占めています。それぞれの教科書と比較すると、TDELの問題集は金フレ(TOEICの学習本)よりも上の領域(文の長さが大きい領域)に、瞬間英作文(基礎的な英会話を訓練する本)よりも右の領域(出現頻度の低い領域)に広がっています。
ここで「対象が絞られていないため学習効果が低いのでは?」という疑問を持つ方もいると思いますが、私はTDELの問題集には2つのアドバンテージがあると考えています。
(1)問題文の長短混在:聞きながら話す能力の強化
人の話を聞きながら思ったことを話す力を獲得するには、問題集に短文と長文を混在させるのが効果的と考えます。
- 短文:思ったことをシンプルに瞬時に言う能力を強化します。これは「どんどん話すための瞬間英作文」と同じコンセプトです。
- 長文:英文を脳内に保持する能力(リテインする能力)を強化します。TDELのテストでは、自分がこれから話す/すでに話した英文をリテインしますが、相手の話をリテインする能力も同時に強化されると考えます。
(2)語彙の広がり(出現頻度の高低の混在):自分から話題を振る能力の強化
自分から積極的に話題を振る力を獲得するには、基礎的な語彙(出現頻度高)と興味のある分野の語彙(出現頻度低)を並行して増強することが効果的と考えます。
- 出現頻度高:これは当たり前ですが、日常会話、仕事で会話するために最低限必要な語彙を定着させます。
- 出現頻度低:一般的に出現頻度は低いが自分の興味のある分野でよく使われる語彙を増強します。自分の興味のある分野は学習効果も高く、また、積極的に自分から会話するモチベーションになると考えます。
次回の予告
今回の記事は、テスト駆動英語学習(TDEL)では「どんな情報ソースから問題集を作っているの?」に応えるめに、情報ソースの概要を示しました。次回は、情報ソース編(その2)ということで、具体的に紹介します。
それではまた! A2C
0 件のコメント:
コメントを投稿